「風邪のひきはじめには、梅酒を飲んで温かくして寝るのが一番」。昔から、日本ではそんなおばあちゃんの知恵袋のような話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、本当に風邪に梅酒は効果があるのでしょうか?アルコールは体に悪いのでは?と疑問に思うこともありますよね。この記事では、風邪と梅酒の関係について、その効果、最適な飲み方、そして絶対に知っておくべき注意点まで、専門家の意見も交えながら徹底的に解説します。
この記事を読めば、風邪と梅酒に関する正しい知識が身につき、体調が優れない時に適切に対処できるようになります。
なぜ風邪に梅酒が良いと言われるの?3つの理由
梅酒が風邪の初期症状に良いとされるのには、梅とアルコールが持ついくつかの特性が関係しています。もちろん、これは医薬品ではなく、あくまで民間療法の一つとして捉えることが大切です。
1. 体を芯から温める「血行促進効果」
風邪のひきはじめは、体がゾクゾクと寒気を感じることが多いですよね。これは体温を上げてウイルスと戦おうとする体の防御反応の一つです。梅酒に含まれるアルコールには、血管を拡張させて血行を促進する働きがあります。
特にお湯割りにして飲むことで、アルコールの効果と温かい飲み物の効果が相まって、体を内側からポカポカと温めてくれます。これにより、体温が上昇し、免疫細胞が活性化しやすくなると考えられています。
2. 疲労回復を助ける「クエン酸」の力
梅の酸っぱさの主成分である「クエン酸」は、私たちの体にとって非常に重要な役割を果たします。クエン酸には、エネルギー生成を助け、疲労物質である乳酸の分解を促進する働きがあります。
風邪をひくと体力を消耗し、どっと疲れが出ます。そんな時に梅酒を飲むことで、クエン酸が効率的に摂取でき、体の回復をサポートしてくれるのです。
3. 梅が持つ「殺菌作用」への期待
梅には、ピクリン酸やカテキン酸といった成分が含まれており、これらには古くから殺菌・抗菌作用があると言われています。直接的に風邪のウイルスを撃退するほどの強力な効果はありませんが、喉のイガイガや不快感を和らげる一助となる可能性が期待されています。
専門家の視点
管理栄養士の田中 明子さんは次のように語ります。「梅に含まれる有機酸、特にクエン酸は、体内のエネルギー代謝を活発にし、疲労回復を助ける働きが期待できます。また、梅酒を温めて飲むことで得られるリラックス効果や体を温める作用は、風邪の初期段階におけるつらい症状の緩和に繋がる可能性があります。ただし、あくまで食品として、適量を守ることが大前提です。」
風邪の時に効果的な梅酒の飲み方
風邪の時に梅酒を飲むなら、ただ飲むだけでは逆効果になることも。体をいたわるための、効果的な飲み方をご紹介します。
基本は「梅酒のお湯割り」
最もおすすめなのが、温かいお湯で割る「お湯割り」です。冷たいまま飲むと胃腸に負担をかけ、体を冷やしてしまいます。
- 準備するもの:
- 梅酒: 30ml~50ml程度
- お湯 (70~80℃): 90ml~150ml
- 作り方:
- 先に耐熱性のグラスやカップにお湯を注ぎます。
- 後から梅酒をゆっくりと注ぎ、軽く混ぜます。
- ポイント: 先にお湯を入れることで、温度が均一になりやすく、梅酒の豊かな香りが立ち上ります。
アルコールに弱い方は、梅酒の量を減らし、お湯を多めにして調整してください。大切なのは体を温めることなので、無理に濃いものを飲む必要はありません。より詳しい梅酒 お湯 割り 作り方については、こちらの記事で様々なバリエーションを紹介していますので、参考にしてみてください。
プラスαで効果アップ!おすすめアレンジ
基本のお湯割りに少し加えるだけで、さらに体をいたわる効果が期待できます。
- 生姜(しょうが): すりおろした生姜や、生姜の絞り汁を少量加えます。生姜の成分「ショウガオール」と「ジンゲロン」には、体を温める効果や殺菌作用があり、梅酒との相性も抜群です。
- はちみつ: 喉の痛みや咳が気になる時に。はちみつには保湿効果と殺菌作用があり、喉を潤して痛みを和らげてくれます。優しい甘さが加わり、心もほっと和らぎます。
- 葛(くず): 葛粉を少量のお湯で溶いてから加えると、とろみがついて冷めにくくなります。葛にも体を温める効果があると言われています。
これらのアレンジは、単に体を温めるだけでなく、様々な梅酒 お湯 割り 効果を高めることにも繋がります。
絶対に注意!風邪で梅酒を飲む際の3つのタブー
風邪に梅酒という民間療法には、大きなメリットがある一方で、一歩間違えると症状を悪化させる危険性もはらんでいます。以下の注意点を必ず守ってください。
1. 風邪薬との併用は絶対にNG
最も重要な注意点です。 市販の風邪薬や病院で処方された薬には、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛成分が含まれていることが多くあります。これらの成分とアルコールを一緒に摂取すると、肝臓に大きな負担がかかり、急性肝障害などの重篤な副作用を引き起こす危険性があります。
「少しだけなら大丈夫だろう」という安易な考えは絶対にやめてください。薬を服用している間は、梅酒を含むアルコール全般を控えるのが鉄則です。
2. 高熱が出ている時や症状が重い時は避ける
梅酒を飲んで良いのは、あくまで「ゾクゾクするな」「喉が少しイガイガするな」といった風邪のひきはじめの軽い症状の時だけです。
すでに38度以上の高熱が出ている場合や、咳が止まらない、関節がひどく痛むといった症状が重い時にアルコールを摂取すると、以下のようなリスクがあります。
- 脱水症状の悪化: アルコールの利尿作用により、体内の水分が失われやすくなります。発熱で汗をかいている状態では、さらに脱水症状を悪化させる危険があります。
- 睡眠の質の低下: アルコールは寝つきを良くするように感じられますが、実際には眠りが浅くなり、夜中に目が覚めやすくなります。風邪の回復には質の良い睡眠が不可欠です。アルコールはこれを妨げてしまいます。
- 免疫力の低下: 大量のアルコールは免疫システムを抑制する可能性が指摘されています。ウイルスと戦っている体の力を弱めてしまうことになりかねません。
専門家の視点
内科医の佐藤 健一先生は警鐘を鳴らします。「アルコールは肝臓で分解されますが、風邪で体力が落ちている時は肝臓の機能も低下しがちです。そこにアルコールが入ってくると、肝臓への負担が増大します。特に、解熱鎮痛薬との併用は、肝機能障害のリスクを著しく高めるため、医療現場では厳禁とされています。症状が辛い時は、アルコールに頼らず、適切な医療機関を受診してください。」
3. 飲む量とタイミングを考える
たとえ症状が軽くても、飲む量には注意が必要です。体を温めるのが目的なので、おちょこ一杯程度の少量で十分です。飲み過ぎは逆効果です。
また、飲むタイミングは就寝前がおすすめです。体を温めた後、すぐに布団に入って体を冷やさないようにすることで、保温効果が持続しやすくなります。
まとめ:風邪と梅酒は上手に付き合おう
風邪と梅酒の関係について、ご理解いただけたでしょうか。最後に重要なポイントをまとめます。
- 風邪に梅酒は、ひきはじめの軽い症状に限り、体を温め、疲労回復を助ける効果が期待できる。
- 飲み方は、体を温める「お湯割り」が基本。生姜やはちみつを加えるのも良い。
- 風邪薬との併用は絶対に禁止。重篤な副作用のリスクがある。
- 高熱時や症状が重い時は、脱水や免疫力低下を招くため避ける。
- 飲む量はごく少量にとどめ、就寝前に飲むのが効果的。
「風邪に梅酒」は、あくまで数ある民間療法の一つです。その効果とリスクを正しく理解し、自分の体調と相談しながら上手に取り入れることが大切です。症状が改善しない場合や、悪化するようなら、迷わず医療機関を受診しましょう。体を温かくして、十分な栄養と睡眠をとり、一日も早く元気になってくださいね。
よくある質問 (FAQ)
Q1: 喉の痛みに梅酒は効果がありますか?
A1: 梅に含まれる成分に殺菌作用が期待できるため、喉のイガイガ感を和らげる助けになる可能性があります。はちみつを加えた梅酒のお湯割りは、喉を潤し保湿する効果も期待できるため、特におすすめです。ただし、痛みが強い場合や、腫れがひどい場合は医療機関を受診してください。
Q2: 風邪の時に飲んで良い梅酒の量はどのくらいですか?
A2: あくまで体を温めるのが目的ですので、おちょこ一杯(約30ml~50ml)程度のごく少量にしてください。アルコールの分解で体に負担をかけないことが重要です。飲み過ぎは逆効果になります。
Q3: 市販の梅酒と自家製の梅酒で違いはありますか?
A3: 基本的な効果に大きな違いはありません。ただし、自家製の梅酒はアルコール度数や糖分を調整できるメリットがあります。市販の梅酒を選ぶ際は、添加物が少なく、梅のエキスが豊富なものを選ぶと良いでしょう。
Q4: アルコールが飲めない場合、代わりになるものはありますか?
A4: はい、あります。ノンアルコールの梅酒や、梅のエキスを凝縮した「梅肉エキス」をお湯に溶かして飲むのがおすすめです。これらでも、梅が持つクエン酸の摂取や体を温める効果は得られます。また、生姜湯や葛湯も風邪のひきはじめには非常に効果的です。
Q5: 梅酒を飲んだ後、お風呂に入っても大丈夫ですか?
A5: いいえ、危険ですので避けてください。飲酒後の入浴は、血圧の急激な変動を引き起こし、心臓に大きな負担をかける可能性があります。特に体調が万全でない風邪の時には、失神やヒートショックのリスクが高まります。梅酒を飲んだ日は、入浴は控えるか、飲む前に入浴を済ませておきましょう。
Last Updated on 13/10/2025 by 寒紅梅酒造株式会社