毎年梅の季節がやってくると、「今年は梅酒を漬けてみようかな?」と考える方も多いのではないでしょうか。そんな梅酒作りで、特に通な人々に愛されているのが古城梅酒(ごじろうめしゅ)です。鮮やかな緑色と爽やかな香りが特徴の「古城梅」は、「青いダイヤモンド」とも呼ばれ、梅酒にすると格別の味わいを生み出します。
この記事では、そんな古城梅酒の魅力から、初心者でも失敗しない作り方、そして専門家直伝のコツまで、余すところなくご紹介します。これを読めば、あなたもきっと古城梅酒の虜になるはずです。
美味しい梅酒の世界は奥深く、様々な種類が存在します。ご興味があれば、梅酒 おいしいと評価される逸品を探してみるのも楽しいでしょう。
古城梅酒とは?「幻の梅」と呼ばれる理由
そもそも「古城梅(ごじろうめ)」とは、どのような梅なのでしょうか。
古城梅は、主に和歌山県で栽培されている品種で、日本で最も有名な「南高梅(なんこううめ)」が市場に出回る前に収穫される早生品種です。その特徴は、なんといっても宝石のように美しい緑色と、清涼感あふれる爽やかな香りにあります。
しかし、古城梅は栽培が難しく、収穫時期も非常に短いため、市場に出回る量が限られています。そのため「幻の梅」とも呼ばれており、見つけたらすぐに手に入れたい希少な梅なのです。
この古城梅を使って作られた古城梅酒は、以下のような特徴を持ちます。
- すっきりとした味わい: 甘さが控えめで、キレのある爽やかな酸味が楽しめます。
- 若々しい梅の香り: 熟成させても、フレッシュで清々しい梅の香りが残ります。
- 美しい色合い: 時間が経っても濁りが少なく、澄んだ美しい琥珀色に仕上がります。
甘くて濃厚な梅酒も良いですが、キリッと爽快な味わいを求める方には、古城梅酒がぴったりと言えるでしょう。
緑色が鮮やかな古城梅の果実と梅酒作りの準備風景
古城梅と南高梅、梅酒にするならどっち?
梅酒作りの代表的な品種として、古城梅と並び称されるのが「南高梅」です。では、この二つの梅にはどのような違いがあるのでしょうか。
| 特徴 | 古城梅 | 南高梅 |
|---|---|---|
| 見た目 | 鮮やかな緑色、硬めの果肉 | 熟すと黄色みがかり、ほんのり赤い斑点が出る |
| 果肉 | 硬く、引き締まっている | 柔らかく、果肉が厚い |
| 香り | 爽やかで清涼感がある | フルーティーで桃のような甘い香り |
| 味わい | キレのある酸味、すっきりとした後味 | 芳醇でコクがあり、濃厚な味わい |
| 向いている梅酒 | ドライで爽快なタイプの梅酒 | まろやかでフルーティーなタイプの梅酒 |
どちらが良い・悪いということではなく、どのような梅酒を作りたいかによって選ぶのが正解です。
梅酒マイスター・佐藤 健一郎氏からのアドバイス:
「古城梅の魅力は、なんといってもその凛とした香りです。洋酒で漬けても香りが負けず、ジンのようなボタニカルな香りと合わせると、非常にモダンな梅酒ができますよ。一方、南高梅は果肉の柔らかさを活かして、果実感を前面に出したリッチな梅酒に向いていますね。」
品質にこだわることで、普段の梅酒が特別な一杯に変わります。このようなこだわりは、上 等 梅酒の考え方にも通じるものがあります。
初心者でも簡単!絶品古城梅酒の作り方
「幻の梅」と聞くと、作るのが難しそうに感じるかもしれませんが、ご安心ください。基本的な手順さえ守れば、誰でも美味しい古城梅酒を自宅で楽しむことができます。
材料
- 古城梅(青梅): 1kg
- 氷砂糖: 500g〜800g(お好みで調整)
- ホワイトリカー(35度): 1.8L
- 保存瓶(4Lサイズ): 1個
ポイント: 氷砂糖の量を減らすと、よりドライで梅本来の酸味が際立つ仕上がりになります。初めての方は600g程度から試すのがおすすめです。
作り方の手順
- 瓶の消毒: 保存瓶をきれいに洗い、熱湯を回しかけて消毒します。その後、完全に乾かしておきます。アルコールスプレーで消毒するのも手軽で確実です。
- 梅の下処理:
- 古城梅をボウルに入れ、優しく水洗いします。傷つけないように注意しましょう。
- たっぷりの水に1〜2時間ほど浸けてアク抜きをします。
- ザルにあげ、清潔な布巾やキッチンペーパーで一粒ずつ丁寧に水気を拭き取ります。水気が残っているとカビの原因になるので、ここは念入りに行いましょう。
- ヘタ取り: 竹串や爪楊枝を使って、梅のヘタ(なり口の黒い部分)を丁寧に取り除きます。これを取り除くことで、えぐみがなくなり、味が染み込みやすくなります。
- 漬け込み:
- 消毒した瓶に、古城梅と氷砂糖を交互に入れていきます。「梅→氷砂糖→梅→氷砂糖」といった具合に、3〜4層に分けて入れると均等に漬かります。
- 最後にホワイトリカーを静かに注ぎ入れます。梅が空気に触れないように、しっかりと浸かるようにしましょう。
- 蓋をしっかりと閉め、冷暗所で保存します。
家庭で古城梅酒を仕込む手順、瓶に梅と氷砂糖を入れる様子
プロが教える!古城梅酒を格上げする3つのコツ
基本的な作り方に加えて、ほんの少しの工夫で古城梅酒の味は格段に良くなります。
1. 氷砂糖が溶けるまで、時々瓶を揺する
漬け込み後、1ヶ月くらいは氷砂糖が下に沈殿しています。1〜2週間に一度、瓶を優しく揺すって中身を混ぜてあげましょう。こうすることで糖分が均一に行き渡り、梅のエキスが効率よく抽出されます。
2. 飲み頃は「最低でも半年」、理想は「1年以上」
3ヶ月頃から飲むことはできますが、古城梅の真価が発揮されるのは熟成が進んでからです。
- 半年後: 若々しいフレッシュな酸味が楽しめます。
- 1年後: 味に丸みが出て、香りと酸味、甘みのバランスが絶妙になります。
- 3年後: コクと深みが増し、まるで高級なブランデーのような風格が出てきます。
じっくりと待つ時間も、手作り梅酒の醍醐味の一つです。長期熟成を経て完成した一杯は、まさに梅酒 最 高級と呼ぶにふさわしい味わいになるでしょう。
梅酒マイスター・佐藤 健一郎氏からのアドバイス:
「古城梅酒は熟成による変化が非常に面白い。1年ごとに少しずつテイスティングして、自分だけの『熟成日誌』をつけてみるのも一興ですよ。きっと、驚くような味の変化に出会えるはずです。」
3. 梅の実を取り出すタイミング
梅の実は1年〜1年半を目安に取り出すのがおすすめです。長く入れすぎると、種から渋みや苦味が出てきて、梅酒全体の味を損なうことがあります。取り出した梅の実は、そのまま食べたり、ジャムにしたり、料理に使ったりと、最後まで美味しくいただけます。
古城梅酒の美味しい飲み方アレンジレシピ
手塩にかけて育てた古城梅酒。せっかくなら色々な飲み方で楽しみたいですよね。すっきりとした味わいの古城梅酒は、アレンジの幅が広いのも魅力です。
- ロック: まずは王道のロックで。氷が溶けるにつれて変化する味わいをゆっくりと楽しんでください。古城梅本来の爽やかな香りを最も感じられる飲み方です。
- ソーダ割り: 古城梅酒の爽快感を最大限に引き出す定番の飲み方。梅酒1に対してソーダ3の割合が黄金比です。ミントを一枚浮かべると、さらに清涼感がアップします。
- お湯割り: 意外かもしれませんが、温めることで梅の香りがふわりと立ち上り、リラックス効果抜群です。寒い日には、体を芯から温めてくれるホット 梅酒がおすすめです。
- 緑茶割り: 梅酒の酸味と緑茶のほのかな渋みが絶妙にマッチ。食事との相性も良い、さっぱりとした飲み方です。
- バニラアイスがけ: デザートとして楽しむならこれ!濃厚なバニラアイスに、琥珀色の古城梅酒をたらすだけで、大人のための贅沢スイーツが完成します。熟成が進んでとろとろ 梅酒のような質感になったもので試すと、より一層美味しくなります。
まとめ
「幻の梅」と呼ばれる古城梅で作る古城梅酒は、他の梅酒とは一線を画す、キレのある爽やかな味わいと清々しい香りが魅力です。作る手間はかかりますが、その分、完成した時の喜びはひとしお。熟成させるほどに深みを増していく味わいの変化は、まさに「育てるお酒」と言えるでしょう。
今年の梅仕事には、ぜひ希少な古城梅を手に入れて、自分だけの特別な古城梅酒作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの晩酌タイムを豊かに彩る、最高のパートナーになってくれるはずです。
よくある質問(FAQ)
Q1: 古城梅酒の熟成期間はどれくらいがベストですか?
A1: 最低でも半年、美味しく飲むなら1年以上の熟成がおすすめです。1年経つと味のカドが取れてまろやかになり、香りも深まります。3年以上熟成させると、さらにコクのあるリッチな味わいに変化します。
Q2: 使用するお酒はホワイトリカー以外でも良いですか?
A2: はい、可能です。ブランデーで漬けると芳醇でコクのある仕上がりに、ジンで漬けるとボタニカルな香りが加わり爽やかな味わいになります。ただし、アルコール度数が35度以上のものを選び、カビの発生を防ぎましょう。
Q3: 氷砂糖の代わりに他の砂糖を使えますか?
A3: 使えますが、氷砂糖が最も適しています。氷砂糖はゆっくりと溶けるため、梅のエキスをじっくりと引き出す効果があります。黒糖を使うとコクのある仕上がりに、きび砂糖を使うとミネラル感のある優しい甘さになります。
Q4: 梅酒が濁ってしまいました。原因は何ですか?
A4: いくつか原因が考えられます。一つは、梅の実を長く漬けすぎたことで果肉が崩れた場合。もう一つは、熟成中に瓶を激しく揺すりすぎた場合です。どちらも品質には問題ありませんが、気になる場合はキッチンペーパーなどで濾してからお楽しみください。
Q5: 古城梅はどこで購入できますか?
A5: 古城梅は収穫時期が5月下旬から6月上旬と短く、スーパーなどでは見かけにくいかもしれません。この時期に地域の青果店や、和歌山県の農家から直接取り寄せられるオンラインショップなどをチェックするのがおすすめです。見つけたら早めに購入しましょう。
Last Updated on 12/10/2025 by 寒紅梅酒造株式会社