自家製の梅酒作り、挑戦してみたいけれど「何だか難しそう…」と感じていませんか？実は、基本さえ押さえれば誰でも美味しい梅酒が作れるんです。特に、いつものホワイトリカーを日本酒に変えるだけで、驚くほどまろやかで深みのある味わいに仕上がります。この記事では、初心者でも失敗しない「梅酒 作り方 日本酒」の全手順を、コツやポイントを交えて徹底解説します。今年の梅の季節は、あなただけの特別な一本を仕込んでみませんか？
ホワイトリカーで作る梅酒も美味しいですが、日本酒ベースの梅酒は一味も二味も違います。日本酒が持つ米由来の旨味と優しい香りが、梅の酸味と甘みと見事に調和し、口当たりの良い上品な味わいを生み出すのです。より詳しい日本酒 梅酒 作り方の比較については、他の記事でも触れていますが、まずはその魅力から見ていきましょう。
なぜ日本酒で梅酒を作るの？その魅力とは
ホワイトリカー（甲類焼酎）が無味無臭で素材の味を引き出すのが得意なのに対し、日本酒はそれ自体が豊かな風味を持っています。日本酒で梅酒を作ることには、主に3つの魅力があります。
- まろやかで優しい口当たり: 日本酒のアミノ酸が、梅の酸味のカドを取り、全体の味をまろやかにまとめます。ツンとしたアルコール感が苦手な方でも飲みやすい仕上がりになります。
- 米由来の豊かな旨味とコク: 日本酒の原料である米の旨味が、梅のエキスと溶け合い、複雑で奥行きのある味わいを生み出します。ロックや水割りだけでなく、お湯割りでも香りが引き立ちます。
- 自然な甘みと上品な香り: 氷砂糖の甘さに加え、日本酒本来の甘みが加わることで、より自然で優しい甘さになります。また、吟醸香りのある日本酒を使えば、フルーティーで華やかな香りの梅酒にすることも可能です。
「日本酒で梅酒を仕込む魅力は、何と言ってもその『味の掛け算』にあります。梅のフルーティーさと日本酒の旨味が互いを高め合い、市販品では味わえない自分だけのオリジナルな一杯が生まれるんです。」
― 発酵マイスター 佐藤 恵美（さとう えみ）
日本酒を使った梅酒の作り方：基本の材料と選び方
まずは、美味しい日本酒梅酒を作るための材料を揃えましょう。材料選びが成功の第一歩です。
材料リスト（4リットル瓶の場合）
- 青梅: 1kg （傷がなく、ハリのある新鮮なもの）
- 日本酒: 1.8L （アルコール度数20度以上のもの）
- 氷砂糖: 500g～800g （甘さはお好みで調整）
- 保存瓶: 4Lサイズ （広口で、しっかりと密閉できるガラス製のもの）
日本酒と青梅と氷砂糖を使った梅酒作りの材料一式
材料選びのポイント
どんな日本酒を選べばいい？
日本酒選びは最も重要なポイントです。以下の基準で選んでみましょう。
- アルコール度数: 必ず20度以上のものを選んでください。酒税法上、アルコール度数20度未満のお酒で自家製果実酒を作ることは禁止されています。また、度数が低いと梅のエキスが抽出されにくく、カビや腐敗の原因にもなります。原酒や醸造アルコールを添加した本醸造酒などがおすすめです。
- 酒質: シンプルな味わいの純米酒や本醸造酒がおすすめです。米の旨味がしっかりと感じられ、梅との相性も抜群です。華やかな香りがお好みなら、吟醸酒を使ってみるのも面白いですが、まずは基本的な酒質のもので試すのが良いでしょう。
- 価格: 高価なものである必要はありません。1.8Lで2,000円～3,000円程度のもので十分美味しい梅酒が作れます。
梅と砂糖の選び方
- 梅の種類: 「南高梅（なんこううめ）」は果肉が厚く柔らかいため、フルーティーでとろりとした梅酒になります。一方、「古城（こじろ）」や「白加賀（しろかが）」はエキスが出やすく、すっきりとした味わいに仕上がります。
- 砂糖の種類: 氷砂糖を使うのが一般的です。ゆっくりと溶けるため、梅のエキスをじっくりと引き出す効果があります。上白糖やグラニュー糖でも作れますが、早く溶けすぎて梅がシワシワになりやすい傾向があります。
失敗しない！日本酒での梅酒の作り方【完全ガイド】
材料が揃ったら、いよいよ仕込みです。一つ一つの工程を丁寧に行うことが、美味しい梅酒への近道です。この梅酒 作り方 日本酒のステップをしっかり守れば、初心者でも失敗なく作れます。
-
【最重要】瓶の消毒
瓶に雑菌が残っていると、カビの原因になります。まず、瓶をきれいに洗い、熱湯を回しかけて消毒します。耐熱でない瓶の場合は、アルコール度数の高いお酒（ホワイトリカーやパストリーゼなど）で拭き、完全に乾かしてください。 -
梅の下処理
青梅をボウルに入れ、優しく水洗いします。傷つけないように注意しましょう。洗い終わったら、清潔な布巾やキッチンペーパーで水気を一つずつ丁寧に拭き取ります。 -
ヘタ（なり口）を取る
竹串や爪楊枝を使って、梅のヘタを丁寧に取り除きます。この部分にアクやえぐみが含まれているため、取り除くことで雑味のないクリアな味わいになります。
初心者が竹串を使って青梅のヘタを丁寧に取り除く作業のクローズアップ写真 -
瓶に詰める
消毒した瓶の底に、まず梅の1/3を敷き詰めます。その上に氷砂糖の1/3を乗せます。この「梅→氷砂糖」の層を交互に繰り返します。最後に残った氷砂糖を一番上に乗せるように詰めてください。 -
日本酒を注ぐ
準備した日本酒を、瓶の中にそっと注ぎ入れます。梅と氷砂糖がひたひたに浸かるように、ゆっくりと注ぎましょう。ドバっと入れると氷砂糖の層が崩れてしまうので注意が必要です。 -
密閉して冷暗所で保存
瓶の蓋をしっかりと閉め、ラベルに仕込んだ日付と使った材料を書いて貼っておきましょう。直射日光の当たらない、涼しい場所（冷暗所）で保管します。
「梅酒作りは『待つ』楽しみも醍醐味の一つ。仕込んでから最初の1ヶ月は、時々瓶を優しく揺すって砂糖を溶かしてあげてください。だんだんと琥珀色に変わっていく様子を観察するのも、手作りならではの愛おしい時間ですよ。」
― 発酵マイスター 佐藤 恵美（さとう えみ）
日本酒梅酒の美味しい飲み頃と飲み方アレンジ
仕込んだ梅酒は、最低でも3ヶ月後から飲むことができますが、本当の美味しさを楽しむなら半年から1年は熟成させるのがおすすめです。時間が経つにつれて、味に丸みと深みが増していきます。
おすすめの飲み方
- ロック: 梅酒本来の味をダイレクトに楽しむ定番の飲み方。
- ソーダ割り: 爽やかな喉越しで、食中酒としてもぴったりです。
- お湯割り: 日本酒ベースの梅酒は温めると香りが立ち、体が温まります。
- 牛乳・豆乳割り: 意外な組み合わせですが、ヨーグルトドリンクのようなまろやかな味わいになります。
- カクテルベース: カルピス 梅酒のように、他の飲料と組み合わせることで新しい美味しさが発見できます。
梅酒作りでよくある質問（Q&A）
Q1: 梅はいつ取り出せばいいですか？
A: 最低でも3ヶ月、できれば1年ほど漬けておくのがおすすめです。1年以上経つと梅から苦味やえぐみが出てくることがあるため、1年を目安に取り出すと良いでしょう。取り出した梅は、そのまま食べたり、ジャムにしたりと美味しく活用できます。美味しい梅酒 梅 食べ 方はたくさんあるので、ぜひ試してみてください。
Q2: 梅がシワシワになるのはなぜですか？
A: 浸透圧の関係で、梅のエキスが外に出る際に起こる自然な現象です。特に、溶けやすい上白糖などを使った場合に起こりやすいです。氷砂糖を使うことで、ゆっくりとエキスが抽出されるため、比較的ふっくらとした仕上がりになります。品質には問題ありません。
Q3: 作った梅酒のアルコール度数はどれくらいになりますか？
A: 使用した日本酒のアルコール度数と、梅から出る水分の量によって変化します。一般的に、梅のエキスによって元の日本酒より少し度数が下がります。正確な数値を把握するのは難しいですが、自家製梅酒の梅酒 アルコール度数は元の酒より低くなると考えておくと良いでしょう。
Q4: 梅が浮いてきたのですが、大丈夫ですか？
A: 仕込み当初は梅が浮くのは普通のことです。時間が経ち、エキスが出てくると自然に沈んでいきます。ただし、梅が液面から出て空気に触れている状態が続くとカビの原因になるため、瓶を時々揺すって梅全体が液体に浸かるようにしてあげましょう。
Q5: どんな日本酒でも作れますか？
A: 法律上、アルコール度数20度以上のものであれば作ることが可能です。ただし、香りが強すぎる大吟醸酒などは、梅の香りとぶつかってしまう可能性もあります。最初は純米酒や本醸造酒など、米の旨味をしっかり感じられるタイプから始めるのが失敗しにくくおすすめです。
まとめ：自分だけの日本酒梅酒で特別な時間を
今回は、初心者でも美味しく作れる「梅酒 作り方 日本酒」のレシピとコツをご紹介しました。日本酒を使うことで、いつもの梅酒がワンランク上の、まろやかで深みのある味わいに変わります。
- ポイント1: 日本酒はアルコール度数20度以上のものを選ぶ
- ポイント2: 瓶の消毒と梅の下処理は丁寧に行う
- ポイント3: 最低でも半年はじっくり熟成させる
手作りならではの味わいの変化を楽しみながら、自分だけのオリジナル梅酒を育てるのは、とても豊かな時間です。今年の初夏は、ぜひこのレシピで特別な一本を仕込んでみてはいかがでしょうか。きっと、来年の今頃には最高のプレゼントがあなたを待っていますよ。
Last Updated on 15/10/2025 by 寒紅梅酒造株式会社
